現在米農家修行の身の私が師匠から米の栽培技術を学ばしてもらっている為、今後自分自身が見返せるようするのは勿論、これから私と同じく米作りを始める人、米作りに興味がある人、米作りに悩んでいる人などの参考資料として見てもらえるようにご紹介いたします。
まずは、米の苗を作るにあたり米の種入れ作業を行います。
土入れ作業で半分まで土を入れた苗箱に、浸種【シンシュ】作業で芽が出た米の種を撒き土をかぶせる作業手順5点をご紹介します。
種入れ作業手順 5点
① 使用する機械の準備
② 使用する土の準備
③ 使用する種の準備
④ 使用する苗箱の準備
⑤ 種入れ作業
以上の5点の作業を行います。
それではご紹介いたします!
① 使用する機械の準備
種入れで使用する機械の準備を行います。
種入れ機械



機械の役割 |
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① 散水 【種が育ちやすいよう床土に水を与えます】 ② 種まき 【苗箱に均等に米の種を撒きます】 ③ 土入れ 【撒いた種の上に土を被せます】 |
以上の3点の作業を機械が行います。
② 使用する土の準備


ゴールデンゼオライト培土(粒状)
毎年JAから購入している苗専用の培土です。
米の種類 | 2025年【苗箱枚数】 |
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彩のかがやき | 50箱 |
彩のキズナ | 125箱 |
③ 使用する種の準備


浸種【シンシュ】作業を行い種が水分を含んだ状態なので、種を広げて乾かします。
※何故種を乾かすのかは機械で均等に種を撒く際、水分を含んでいると種同士がくっついてしまい均等に撒く事が出来ず、均等に撒く為に種を乾かします。
④ 使用する苗箱の準備


土入れで苗箱の半分まで床土を入れた苗箱を使用します。
※写真を撮り忘れてしまったので、土入れ時の写真を流用しております。
⑤ 種入れ作業
苗箱に種入れを行う作業手順をご紹介します。
1. 種を撒く量の設定


床土が入った苗箱に種を撒く前に、種が苗箱全体にまんべんなく撒かれているかの確認を行い、規定量が撒く事が出来る様に設定を行います。
規定量設定手順 |
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① 苗箱準備 【空の苗箱を準備します】 ② ゲージ準備 【規定量を測定するゲージを空の苗箱に準備します】 ③ 種の準備 【撒く種を機械に準備します】 ④ 試運転【実際に空の苗箱に種を撒いて規定量が撒かれているか確認します。 ⑤ 調整【規定量に設定できるようにダイヤルを調整します】 ⑥ 完了 |
2. 土 & 種 のセッティング


種の撒く量の設定が完了したら、土と種をセッティングします。
3. 水の調整


0.04Mpaの数値に合うように設定します。
強すぎると土が削れてしまうので、自分の感覚で調整する事!【市水と地下水では水の圧力が違うので、自分達の感覚で大丈夫です。】
4. 被せる土の量の設定

種の上に被せる土の量を設定します。
5. 種入れ完了

種の上に土を被せ終わったら種入れ作業完了です。
※種に土が被っていない場合などがあるので、その場合は手作業で土を被せるのを忘れずに行って下さい。
6. 苗出し


種入れが完了した苗箱に水を入れて苗を栽培する為、【害虫・獣・風などの対策】としてネットと寒冷紗で覆います。
7. 苗の水張り

水を適度に入れて、苗が10センチ程度まで伸びる様に水の量を調整しながら管理します。
※毎年、気温や種の状態によってもどれくらいの水の量で生育していくかは解らないので、しっかり苗が育つように毎日寒冷紗のシートをめくって直接確認する事を忘れずに行って下さい。
まとめ
今回は米の苗を作るにあたり種入れ作業
① 使用する機械の準備
② 使用する土の準備
③ 使用する種の準備
④ 使用する苗箱の準備
⑤ 種入れ作業
以上の5点をご紹介しましたが、特に重要な点は種入れ作業を行うにあたっての種の芽がしっかり出ているかどうかです。
芽がしっかりと出ている事により苗の生長具合にも影響がありますので、種の芽がしっかり出ている種を使用するようにして下さい。
それ以外は機械の設定を入念に行えば機械が種を撒いて土を被せてくれますので、何よりも段取りが重要になります。
種入れが完了した後は、田植え迄はひたすら苗の生長具合を確認しながらの水の管理と、寒冷紗を取るタイミングなど感覚的な作業となってきます。
野菜や米だけではありませんが、技術が伴う事は毎年毎年が勉強ですので、地道に一緒に勉強していきましょう!
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